fun復刻:男を思い通りに操る術、教えます。

立ってなさい。

フローリングの床に、赤いビニールテープで45cm四方の枠を作った。
君が立つのは、その枠の中。
その枠から一歩でも出たら、この遊びはオシマイ。

私が腰掛けるソファーは、枠から2m離れている。
リクライニング・ソファーで寛ぎながら、落ち着いた音楽を流し、読書に浸る。

君は、ただ立っているだけ。
君は、オブジェだから。
声を発することも、体を動かすことも許さない。

たまにオブジェの眺める。
無表情のまま。
動いていないか確認するだけ。

30分間たったら、ようやく少しだけ遊んであげる。
「哀れだね」という気持ちを含めた笑顔を向ける。

読んでいた本をサイドテーブルに置き、リクライニングを起こす。
それだけで君の顔が期待と不安の色を帯びる。

「なーに？」

立たせてから35分。
初めて掛けた声に、困惑の表情を強める君。

声を出すことを禁じられているオブジェは、返事すらできない。
媚びるような、すがるような表情は哀れみをさそうだけ。

「いいよ、しゃべっても。でも一言だけね。」



私に立たされた男性のうち、ほとんどの方は同じ懇願をします。

座らせて？
苛めて？
許して？
解放して？

違うんです。

正解はね、
「飲み物を下さい」
です。

マゾの心のまま20〜30分も立たされる。
緊張と期待で、喉がカラカラになるみたいです。



ペットの餌皿に、ミネラルウォーターを注ぐ。
そして私の足下に餌皿を置く。

オブジェの首に、犬用の首輪を巻く。
そして紐のリードを首輪につなぎ、持ち手を咥えさせる。

口が半開きになるから、口がもっと渇く。
リードを咥えることが罠だと気付かず、君は、喜んで咥える。

「リード、落としちゃダメだからね。」

優しく頭を数回だけ撫でる。

再びソファーに深く腰掛ける。
サイドテーブルのアイスティーをゴクゴクと飲む。
本を手にとる。

君が寂しそうな顔に染まる。
誰が見ても作り笑顔と分かるような顔を向ける。

そして視線を本に移してから
「待て。」
と命令する。

45分が経過する。
足下の餌皿を脚で弄ぶ。

爪先を少しだけ餌皿の中に浸す。

「濡れちゃった。」
と呟いてオブジェに視線を送る。

それだけで、アソコがカチカチになって上向きになる。

カチカチになったアソコに新生児用の靴下を被せる。
レースで飾られた純白の靴下。
そして、ピンク色のリボンを飾る。

「待て。」

君の衝動を、言葉ひとつで抑えつける。
君の胸にマジックで君の名前を書く。
そしてiPhoneのカメラを向ける。

「撮影したら君はオシマイだね。」

10からカウントダウン。
ゼロと同時に、iPhoneから電子シャッター音が響く。

それを数回繰り返す。
そのたびに、君は小さく震える。



1時間が経過する。
君は立ち疲れて、喉も口もカラカラに渇いている。

私が「よし」と言ったら、枠から出ていいよ。
オブジェから犬に変えてあげる。
リードの持ち手を咥えたまま、足下に四つん這いになっていいよ。
私がリードを握ったら、爪先を舐めていいからね。
でも、餌皿から直接飲んだダメだよ。

ルールを教えてから、さらに5分間立たせる。
たった５分を長く感じてもらってから・・・

「よし」

君が右足の爪先を舐めている間にね、
ちゃんと左脚の爪先を餌皿に入れてあげる。
右の爪先の水滴を舐め尽くしたら、左を与えてあげる。

・・・つもりだったけど、
水滴の無くなった爪先を舐めさせながら、
濡れた左脚で君の後頭部を踏みつけた。
強く乱暴に。

興奮してるのは君だけじゃないんだよ。
と小さい声で呟くと、君は大きな唸り声を上げながら射精した。