飼育 その5
都内某所のスターバックス。
午後8時に、音声の3日目を屋外で聞かせました。
午後8時に、音声の3日目を屋外で聞かせました。

音声の2日目の最後で宣言されていたこと。
それを実現させてみた。
明らかに不審な仕草。
挙動不審な雰囲気。
たった30分なのに、私の元に戻ってきた時には喉がカラカラになってたみたい。
ぬるくなったラテをゴクゴクと飲み干して、ソワソワと落ち着かない様子。
どうしても、すぐに二人きりになりたいと言われて、タクシーで帰宅した。
ソファーに腰掛けた私の脚に抱きつくようにして、彼はオデコを膝に擦り付けている。
崩壊しそうな自我を、そうやって繋ぎ止めているかのように。
軽く頭を撫でてあげると、安心したような顔になった。
発情しているのに、それよりも大切なことに熱中しているような感じ。
静かに、ゆっくりと壊れていく男。
なんの抵抗もしていないけど、無抵抗という最後の抵抗。
トドメを刺したくなるけど、まだまだ・・・
だって3日目だから。あと7日も残ってる。
二人きりになりたいと言われて、男の本能に火が着いたのかと思ったけど、そうじゃなかった。
自分の理性を崩壊させても大丈夫な場所に戻りたかったみたい。
よかったね。
って言ったら、何度もなんども頷いてた。
何が良かったのか、よくわからないけど。

