ガラケー
昔使ってたガラケーが、机の引き出しから発掘されました。
もう何年も使っていなかったから、電池は切れていました。
充電ケーブルを探して1時間くらい充電したら、電源を入れることができました。
もう何年も使っていなかったから、電池は切れていました。
充電ケーブルを探して1時間くらい充電したら、電源を入れることができました。

残っていた懐かしいアドレスとメール。
大切なメールにロックを掛けておいた。
好きだった彼からのメール。
好きだった彼に送った、、、送れなかったメールも。
私に好意を持ってくれてた年上男性からのメールと着信履歴。
そのすべてに日付と時刻が記録されている。
時系列に見直すと、そのころの私の気持ちが蘇ってくる。
変換ミスも思い出になっている。
でも、デジタルの、テキストの、コピーも削除も一瞬でできる記録が大嫌い。
色褪せないし汚れないから永遠のように思っていたけど
色褪せて欲しい。
生々しすぎるね。
古くなったメールは、部分的に読めなくなったり 、日付や時刻の記録が消えて欲しいよ。
自分に都合の良いように書き換えた記憶と矛盾しないように。
メールアドレスも、数年使わなければ、消えて欲しい。
送りたくても送れないようにして欲しいよね。
後悔したことを取り戻すことはできないのに、
メールアドレスが生きているだけで、取り戻せる気がしてしまうから。
あの頃の、あのメールを読み返すと、、、
そして返信した自分のメールを読んでしまったら、、、
後悔の塊に胸が押しつぶされちゃうね。
「気が変わったらメールします。」
最後の一文。
この約束に有効期限はあるのかな。
今さら何をしたいの?
自問自答するよりも、そこに表示されているメールアドレスが答えてくれるかな。
iPhoneを手にとって、新しい連絡先を作成して・・・・
ダメだね。
そんなことしちゃったら、立ち直る前の自分に戻っちゃうね。

電源を入れたまま、花瓶の水に沈めました。
小さな泡が出なくなっても、涙が溢れ続けました。
彼から の最期のメールが「僕が悪かった」だったことを、もう一度忘れられるかな。

このブログはフィクションです。

