fun復刻:男を思い通りに操る術、教えます。

本ブログは全てフィクションです。

Profile

avatar
 made by chastityfun
元の投稿者であるCHIKAさんではありません。主にWaybackMachineなどを元に作成されました。 また、私はこちらのサイトと同じ人物です。CHIKAさんにOKをもらっています。

続・背徳 その4


もう少しだけ続きます。

この次は、創作100%の小説にしようかな?


265-3.gif


次の週末は、ふたりで映画を見に行った。

胸元にぶら下がっている鍵に、彼の視線が刺さっていた。
早く家に帰りたい彼を焦らすように、私はショッピングを楽しんだ。

いろんなショップに足を運んだけど、結局買ったのは、ブラウス一枚だけだった。

駅を降りてから家までの道のり、彼は一言も声を出さなかった。
家に着いたころには、もう暗くなっていた。

『あのさ、靴の裏でって、本気なのか?』
アパートの階段を上がっている時に彼が口を開いた。

私は黙って頷いた。
やっぱり可哀そうかな、という気持ちが心の中で広がっていった。

『ずーっと考えていたんだけど、、、』
彼は深刻な顔で言った。
『俺たちって、、、』

何か嫌な予感がした。
彼の手をぎゅっと握ったけど、彼は握り返してこなかった。

『俺たちって、おかしいよ。』
断定的な言い方をされた。

『じゃあ、どうするの?』
その聞き方は、別れを匂わせた。
売り言葉に買い言葉。
彼の次の言葉次第では、すべてが終わる。
そんな会話だった。

『なあ。 普通に愛し合いたいって思わないか?』
彼が真剣な眼差しを私に向けた。

『私はね、これでも真剣なんだけど。』
階段を登り終え、私の部屋の前に着いてしまった。

鍵を開けてドアを開けた。
部屋に入って靴を脱いでいても、彼は玄関の外に立ったままだった。

私を不安にさせているのに、何も言葉にしない彼。

『じゃあ、これ、持って帰ったら?』
そう言って、貞操帯の鍵をネックレスから外して、玄関の外に放り投げた。

そして、部屋のドアを閉めて、チェーンロックを掛けた。
ドアの鍵をかけなかったのは、彼に最後のチャンスを与えたつもりだった。
チェーンロックだけなら、ドアを開ければ会話できるから。

しかし、私の期待は裏切られた。
階段を下りていく足音が聞こえた。

265


10分くらい経った。
放り投げた鍵を彼が拾って帰ったのか気になって、玄関のドアを開けると、そこに彼が立っていた。
少し驚いた私。 まだ私と目を合わせようともしない彼。

鍵は、私が投げた場所に落ちていた。

『本当に真剣なのか?』
彼が小さな声で言った。

『私、こんな愛し方しかできないんだよ。 嫌いになったでしょ?』
落ちていた鍵を拾って、彼に渡そうとした。

『そうじゃないんだ。 そうじゃないんだ。』
彼が繰り返した。

『心の底から愛してるよ。』
そう言った彼の目から涙が流れた。
『でも、チカは、面白がっているだけなんじゃないのか?』
少し震えた声だった。

『入って。 ちゃんと確かめさせてあげるから。』
そういって彼の手を引っぱって、家の中に引き入れた。

ドアを閉めて鍵をかけると同時に、優しいキスをした。
『これでも、まだ心配なの?』
そう言って、もう一度キスをした。今度は少し長くいキスをした。

『いっぱい苛めたくなるけど、それが嫌なら、もう止めるよ。』
さっき拾った鍵を、彼の掌に握らせた。
『じゃあ、普通にエッチしよっか。』

やっぱり、やりすぎだった。
もっとゆっくりと壊していけば良かったのに、、、
でも、我慢できなかったから、仕方ない、、、
後悔しても、もう遅いのかもね、、、

でも、もう一度だけ、、、
もう一度だけ、、、
もうひとつだけ、、、試しておきたいことがあった。

『靴で逝かせるって言うのはさ、やっぱり、やりすぎたと思うよ。』
そう言って彼の顔を窺った。
『本当に、、、ごめんね。』

さっきまでの雰囲気を断ち切るように明るい笑顔を見せながら、彼に手を差し出した。
『やっぱり鍵を返して。 最後は、私が開けてあげたいから。』
そう言って、彼から鍵を取り戻した。
少しだけ躊躇した彼だけど、彼の望んだ雰囲気に近づいていることで、彼は油断してしまった。

鍵をポケットにしまって、さらに明るい笑顔を見せた。
『でもさ、50点減点っていうのはさ、まだ有効だったんじゃない?』

彼の顔が、瞬く間に赤くなっていく。
『100点になったら、普通に愛し合おうよ。でも今は、、、』
そう言って記憶をたどった。
『あと86点じゃなかった?』
舌をベーっと出して、彼に満面の笑みを向けた。

これでダメだったら、仕方ない。 これで彼が怒るなら仕方ない。
そう割り切った最後の賭けだった。
そして、その賭けに勝ったのは、私だった。

彼は、両手を強く握って、顔を伏せた。
耳が赤くなっていた。

それは、怒りとか悲しみとかではなくて、既に心の中に巣くっている被虐の血が流れ始めたためだった。

なんだ。 もう、とっくに堕ちていたのね。
彼の被虐。私の余裕。
一瞬にして、ふたりの間の空気が色づいていく。

『もう、靴の裏で逝かせるなんて、言わないよ。』
余裕の笑顔で歯切れよく言った。
『私からはね、もう二度と言わないよ。 私からは、、、ね。』

その言葉が意味しているのは、彼が懇願することを期待しているということ。

『そうだ。 普通に愛し合いたいって言ってたよね。』
ブラウスを脱いで、タンクトップ姿になった。

『あは。』

私は笑いを抑えられなかった。
彼の心は、完全に堕ちていた。 それに気づいていなかっただけだった。
気づいてしまえば、もう、何も心配することはなかった。

欲しいものを手に入れた喜びを全身で表現した。
彼に飛びつき、笑顔のままキスを奪った。

『もう逃がさないんだから。』
キスをしようと唇を寄せると、彼も唇を寄せようとした。
それに気づいた私は、唇が触れる寸前で一旦動きを止めて、クスっと笑ってからキスをした。
たったそれだけのことでも、彼の体がピクリと震えた。

彼の服を脱がし、私の服も脱がせてもらった。
そして、裸で抱きしめあった。

貞操帯を強く握りしめながら、最後にもう一度キスをした。

『これで、いいんだよね。』
少しトーンを抑えた声で、彼を直視しながら聞いた。

彼は、ゆっくりと頷いた。


↓ちゃんとクリックして下さいね。


クリックにご協力ください
257


他の記事

  • もう1日あるのね・・・
  • 続・背徳 その1
  • 続・背徳 その2
  • 続・背徳 その3
  • 続・背徳 その4(現在のページ)
  • 続・背徳 その5
  • 続・背徳 その6
  • 続・背徳 その7
  • 貞操帯のススメ
  • もう少しですね。
  • 暗示 その45
  • 暗示 その46
  • 小悪魔の小道具
  • コメント

    コメント数: 0

    loading...

    Copyright © 男を思い通りに操る術、教えます2025.