わずかな希望すら奪う快感 その4
2012/07/19(木)
prev:
next:
うーん。
PCを買い替えてから筆が進みますね。 改めて感謝々々です。
PCを買い替えてから筆が進みますね。 改めて感謝々々です。

高校生の頃に2年間くらい片想いしたことがあります。
辛かったけど、想い出としては悪くありません。
好きだという気持ちを相手が受け入れてくれて、でも交際してくれなかった。
相談には乗ってくれるし、困ったことがあれば助けてくれるし。
彼に彼女ができても、彼は優しく接してくれた。
一度で良いから抱きしめて欲しいと願ったけど、叶わなかった。
叶えてくれなかったのは、そうね、彼の優しさだったのかもしれない。
一度で良いから、、、と言っても、一度抱かれたらもっと辛くなってたのかもしれないから。
そうね。
そうね。
彼が正しかったんだと思うよ。

私をMにしたのは、次に好きになった人。
社会人の彼と大学生の私。
夏休みになると、早朝に彼の部屋に行った。
朝ご飯を作って、一緒に食べて、彼を見送る。
彼が部屋を出るときに、首輪を巻かれて、プラスチックの鍵を掛けられた。
鍵はハサミで切れるけど、鍵には番号が振ってあって、切ってもいいのは緊急時だけと言われてた。
彼が部屋に帰ると、キスをした。
背の高い彼に、背伸びをして唇を差し出す。
彼は、首輪のDリングに指を掛けて、少し持ち上げながらキスをしてくれた。
「番号は?」
と聞かれたら、すぐに鍵の番号を言わなければならないルールだった。
お昼休みに電話で聞かれたこともあったし、帰ってきてキスをする前に聞かれたこともあった。
だから一日中、鍵の番号を頭の中で復唱し続けた。
エッチの最中にも首輪のDリングに指を掛けられた。
ペットにされている気がして、恥ずかしくて怖かった。
どんなに感じていても、彼は急に番号を聞いてくる。
たとえそれが絶頂の直前であっても、直後であっても。

Mにされたあと、片想いの彼に偶然会ったことがあった。
私は汚くなっていて、彼に近づくことすら許されないような気がした。
だから挨拶だけで逃げるように立ち去った。
もし片想いの彼に「首輪の番号は?」って聞かれたら・・・
そんな想像が私をさらに狂わせて、どうしようもなく淫らになった気がした。
淫らになった私を受け入れてくれるのは、私をMに堕とした張本人だけ。
いつでも見えない首輪で繋がれている気がして、どうしようもなかった。
逃げたいのか逃げたくないのか、それすら分からなかった。
その彼と別れてから、少しずつSになったのかな。
というのもね・・・・

海鮮料理を楽しんだあと、君が運転しているときに、こんな話をしたね。
作り話とも気づかず、何か納得しているようだったね。
私ね、運転中の君を観察してたんだよ。
君がどんな言葉に反応するのか。
君が私に期待していることは何?
君が恐れていることは何?
君が最後まで守りたいものは何?
運転に集中していたから気づかなかったでしょ?
私に観察されて、分析されたこと、気づかなかったよね。
ごめんね。
勝手に分析させてもらったよ。
分析されたら、もう抵抗すらできなくなるのにね。
貸別荘に着くまでに、君は私に片想いをするはずだよ。
片想いの相手に辱められるなんて、少し残酷だよね。
でも、君を調教する時間はあと40時間くらいしかないから。
「スーパーによって、食材とか買っていこうよ。カート押してくれるよね?」
日常生活の中で、君の目を釘付けにしてあげるね。

そう。
ここは日常生活。
君の妄想の中だけじゃなくて、日常にまで私という存在が浸食してるんだよ。
このあとの人生でね、どんな女性とスーパーに行っても、私のことを思い出すかもしれないね。
あっちに行こう。
やっぱりこっち。
もう一度あっち。
子供のように見えた?
君が大人で、私が子供?
罠だと思わなかったの?
もしかして恋人と錯覚したの?
次にスーパーに行ったとき、私は別人になってるよ。
その時に気づくかもしれないね。
ハメラレタ
ニゲラレナイ
もう君は罠に掛かってるんだよ。
私の満面の笑顔は、獲物を捕らえた喜びから。
君の満面の笑顔は、子供のようにはしゃく私を見たから。

なかなか先に進めないですね。
前回の「その3」と同じ時間を描いてしまいました。
だって、野良猫さんが進んでくれないから渋滞中なんです。
早く貸別荘で料理を作りたいんですけど(笑)
prev:
next:

